第06回目の質問は

「オーストラリア人の恋人がいます。これからも一緒にいるためには？」

■ステップ1【Visa Conditionの確認】

　先月号の「ワーキングホリデービザから学生ビザへの切り替え方法」でもご案内しましたが、あなたのビザが一時滞在者ビザで「8503 - no further stay」がある場合は、オーストラリア国内でのビザの切り替えができません。まずは、このConditionが付与されていないことを確認してください。ビザのConditionは、イミグレーションのホームページにあるVisa Entitlement Verification Online (VEVO)で確認できます。 http://www.border.gov.au/Busi/visas-and-migration/visa-entitlement-verification-online-(vevo)

■ステップ2 【Partner Visa申請のプロセス】

　オーストラリア人、オーストラリアの永住者の恋人と一緒にいるためには、Partner Visaを申請することになります。Partner Visaは、最初に一時滞在用のビザが発給され、その約2年後にPartnerとの関係が継続していれば永住ビザが発給されます。ビザの申請は最初の１回だけで、永住ビザが発給される前に2人の関係が継続していることを証明することだけが求められます。

　Partner Visaを申請するためには、恋人にビザのスポンサーになってもらう必要があります。Partner Visaビザのスポンサーになるためには、過去に2人以上に対してPartner Visaのスポンサーになっていないこと、ビザ申請前5年以内にPartner Visaのスポンサーになっていないこと、過去に犯罪歴がないこと、一時滞在ビザが下りてからの2年間生活支援できる経済的余裕があることが求められます。

　あなたのように結婚されていない場合には、de fact（内縁関係）としての申請になります。de factが認められるのは、12か月以上一緒に生活をした実績があることを証明する必要があります。一緒に生活していたことを証明する方法は、同じ住所に届いている携帯電話などの公共料金の請求書、共同名義の銀行口座、共同名義での賃貸契約書などがあります。これに加えて2人で旅行した写真や虚偽申告をした場合には罰則規定がある宣誓誓約書（Statutory Declaration Form）に友人知人から2人の関係を証明してもらう方法などがあります。de factは、同性のカップルでも申請可能です。

　申請費用について、Partner Visaの申請費用は$7,000です（2017年9月現在）。前述しましたが、永住ビザに切り替わるときには申請の必要がないので、申請費用の支払いも一度だけとなります。

■ステップ3 【Bridging Visa】

　あなたがオーストラリア国内にいて、Partner Visaの申請が受理されるとBridging Visa A（BVA）発行されます。BVAが発行されると、申請した時に保有していたビザの諸条件が引き継がれる他のビザとは違い、オーストラリアでの就労、就学が認められ、Medicareにも加入が許可されます。この期間中に海外に渡航するときにはBridging Visa B（BVB）の申請が必要です。

「パースエクスプレス」とは？
日本語メディアのフラッグシップとして、オーストラリアのパースで発刊されている月刊誌。1998年2月に初版発刊以来、オーストラリアの情報を発信し続けている。
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2017.09

好評連載中「第06回 Q&A ビザと移住」